「1990年代の洋楽でオススメのR&Bの曲を教えて」と言われたときに、真っ先に思い浮かぶのが、この曲です。
Janet Jackson / That’s The Way Love Goes
邦題は「それが愛というものだから」
この曲は、1993年に発売されたジャネット・ジャクソンの5枚目のアルバム「janet.」からのファーストシングルで、その年のビルボード年間シングルチャート4位を記録しました。
(janet./ジャネット・ジャクソン)
この「janet.」というアルバムからは、冒頭に紹介した「That’s The Way Love Goes」以外にも「Again」「Any Time,Any Place」など多くの曲がヒットしましたが、最近、僕が読んだ本の中には、こんなことも書いてありました。
安室奈美恵さんはジャネットへの愛と憧れを公言し、<リズム・ネイション 1814>以降のアルバムに特徴的な楽曲間に短いインタールードを挟む「ジャネット・スタイル」を取り入れていたほど。
そして宇多田ヒカルさんのデビューシングル<Automatic>がリリースされたのは1998年12月。日本音楽史のあらゆる記録を塗り替えることになる僅か15歳の彼女の衝撃的なデビューは、ジャネットがシングル<それが愛というものだから(That’s The Way Love Goes)>などでヒップホップ的メロウ・グルーブ路線を確立したアルバム<janet.>からちょうど5年後。
翌1999年11月にリリースされた<Addicted To You>、そして<Wait & See ~リスク~>ではジャネット・サウンドの統括者であるジミー・ジャム&テリー・ルイスが、直接宇多田ヒカル作品にプロデューサーとして関わったことでも音楽ファンの度肝を抜きました。
J-POPが一番売れた時代、日本中に愛された二人の歌姫が最もストレートに影響を「公言」した存在はジャネットだった。このことはもう一度思い返されるべきことだと思います。
「ジャネット・ジャクソンと80’sディーバたち」(著:西寺郷太)より引用
音楽プロデューサーの西寺郷太さんの「ジャネット・ジャクソンと80’sディーバたち」という本にも書かれていますが、ジャネット・ジャクソンの「それが愛というものだから(That’s The Way Love Goes)」という曲により確立されたヒップホップ的メロウ・グルーブ路線は、その後のR&Bの音楽シーンに多大な影響を与えました。
そういった視点で考えると、ジャネットの「それが愛というものだから(That’s The Way Love Goes)」という曲がヒットした1993年という年は、R&Bの音楽シーンを考えるうえでは、ひとつの節目の年だったのかもしれません。
なお、ジャネット・ジャクソンは1966年5月16日生まれで「それが愛というものだから(That’s The Way Love Goes)」という曲を出したときは27歳でした。
ちなみに、1966年生まれの日本の芸能人は、小泉今日子さん、早見優さん、安田成美さん、鈴木保奈美さん、渡辺美里さん、中村あゆみさん、広瀬香美さんなどなど・・・
そういえば、みんな、もう50歳超えてるんですよねー、いやー、ジャネットも含め、みなさんお若い。
最近では、50歳で出産したことがニュースなどで報じられたジャネット・ジャクソンですが、2017年現在、一番新しいアルバムは、2015年に発売された「Unbreakable」
このアルバムの発売後、2015年11月に東京、大阪で来日公演も行われました。僕はジャネットのコンサートは一度ラスベガスで見たことがあるので、この来日公演もすごく行きたかったのですが、仕事の都合でどうしても行けず断念(涙)
と、それはさておき。
(Janet Jackson feat. J.Cole/No Sleeep)
ジャネットの最新アルバムから先行配信された最新曲「No Sleeep」は、今回紹介している「That’s The Way Love Goes」が1993年に大ヒットした立役者でもあるジャム&ルイスとの共同プロデュース。
そういう視点で見ると、たしかに曲のテイストは、「That’s The Way Love Goes」に近いものがあるかも。
(Whitney Houston/I Will Always Love You)
ちなみに、ジャネット・ジャクソンの「That’s The Way Love Goes」が年間シングルチャート4位を記録した1993年、1位だったのはホイットニー・ヒューストンの「I will always love You」
(Billboard Year-End Hot 100 singles of 1993)
この曲は、日本でも話題になった映画「ボディガード」の主題歌でもありましたし、サビの部分が印象的なのでモノマネなどもされていたため、おそらく知っている人も多いでしょう。
今回、紹介しているジャネット・ジャクソンの曲よりも、この曲の方が日本では有名と言えば有名でしょうね。
(SWV/Weak)
あらためて1993年のビルボード年間シングルチャートを見ると、今回紹介しているジャネットの曲以外にも、いわゆる90年代のR&Bの名曲をいくつも見つけることができます。
私個人的なオススメで言えば、1993年のビルボード年間シングルチャートの6位にランクインしている、SWVのWeak。
SWVは、この年、他にも20位にI’m So Into You、29位にRight Hereがランクインされていますね。どの曲も90年代R&Bの名曲と言えるオススメの曲です。
(Mariah Carey/Dreamlover)
他にも、日本人には馴染みのあるマライア・キャリーのDreamloverが8位にランクインしています。
マライア・キャリーというと、日本では「ヒーロー」や「恋人たちのクリスマス」という曲がよく知られてはいますが、他にもたくさん良い曲あるんですよね。このDreamloverという曲もそうですし、個人的には、Always Be My Babyなんかも好きかな。
ちなみに、マライア・キャリーの曲で、日本で一番売れたのは「恋人たちのクリスマス」という曲。なんと日本でも80万枚以上の売上。今でもクリスマス時期には街中で耳にしたりしますよね。
というわけで、今回は、「1990年代の洋楽でオススメのR&Bの曲を教えて」と言われたときに真っ先に思い浮かぶ曲、ジャネット・ジャクソン「それが愛というものだから(That’s The Way Love Goes)」を起点に、いろいろと書いてみました。
僕は1975年生まれなので、ジャネット・ジャクソン「それが愛というものだから(That’s The Way Love Goes)」がリリースされた1993年当時、18歳でまさにリアルタイムで聞いていたわけですが、今思い返してみても、あの頃のR&Bの音楽シーンって、また今とは違う面白さがあったなぁと思います。
1990年代のR&Bの名曲、他にもたくさんあるので、また別の記事で書いてみようと思います。
ご精読ありがとうございました。